管理委託契約上のトラブル対策
マンション管理センターに平成24年度に寄せられた管理会社の受託業務に関連する苦情・相談は、下記の通りです。
管理会社の問題
- 総会を開催しない
- 管理事務の報告がない
- 会計処理不明瞭
- 滞納者情報の開示をしない
- 通帳開示要請の不履行
- 契約業務の不履行
- 企画助言の不足
フロント社員
- 議事録等作成の遅滞、内容不正確:理事会指示、決議事項の不履行
- 不誠実な対応
管理員、清掃員
- 巡回点検不履行
- 管理員室を時々離席
- 時間前帰宅
- 住民ルール違反を黙認
この様に様々な苦情・相談がある中で管理組合としてトラブルをどう回避して行くかについての主要点は下記の通りです。
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各管理組合ごとに住民間の価値観、要望の共有を図りその意向に沿った内容で管理業務を委託する事が必要である。まずは、自分達の身の丈レベルを良く理解することが適正な管理業務の委託の為に重要である。
- 契約通りの適正サービスが適正な料金で実施されているかどうかについて管理組合が主体となって、管理委託契約の内容を点検し、良く理解する事が、重要である。
- 管理委託契約に基づく適正なサービスが行われている事が、マンションの品格を高めることにつながる。単なる安値競争優先は、管理組合にとってサービスレベルの低下となり良くない。
- 特に管理人さんが交代した時や、委託業務の契約内容が変更された場合は、業務実施状況と契約内容をきちっと点検、確認しておく事が重要で、そのことが管理組合と管理会社の信頼関係を高め事につながる。又、定期的な管理組合と管理会社の相互評価をしてみる事も必要である。
- フロントマンや管理員さんに楽しく気分良く働いてもらう事が、マンションにとって、得になり、資産価値の向上につながる。
(追記)
参考まで、国土交通省の「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂についてをご紹介致します。下記URLよりご参照下さい。
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000011.html